室蘭で家を建てるなら知っておきたい2026年の資金計画。補助金と住宅ローン金利の今

この記事のポイント

 

この記事でお伝えすること

  • 資金計画は「借りられる額」ではなく「無理なく返せる額」から組み立てる
  • 2026年8月の住宅ローンは、変動が据え置きの一方で長期固定が上昇傾向にある
  • みらいエコ住宅2026事業では、寒冷な地域に対する補助額の加算が新設された
  • 注文住宅でZEH水準住宅を選ぶ場合、交付申請の期限が他より早い
  • 断熱性能は「建てるお金」だけでなく「住み続けるお金」に効いてくる

目次

 

もくじ

  1. 資金計画は何から始めればいいの?
  2. 2026年の住宅ローン金利はどうなっているの?
  3. 「みらいエコ住宅2026事業」で室蘭はどれくらい有利になるの?
  4. 補助金の締め切りに間に合わせるには何をすればいい?
  5. 住宅ローン減税は2026年からどう変わったの?
  6. 断熱性能を上げると資金計画はどう変わるの?
  7. まとめ
  8. よくある質問

こんにちは。英建設の杉山です。

家づくりのご相談をいただくとき、間取りやデザインの話から始まることがほとんどです。もちろんそれも楽しい時間なのですが、私はいつも早い段階で資金計画の話をさせていただきます。予算の輪郭が見えないまま進めてしまうと、後になって「ここを削るしかない」という場面が必ず出てくるからです。そして削られるのは、たいてい後から手を入れにくい部分なのです。

2026年は、金利も補助金の制度も動きがありました。室蘭・登別・伊達で家をお考えの方に向けて、いま押さえておきたいところを整理してお伝えします。

資金計画は何から始めればいいの?

最初にお願いしているのは、「いくら借りられるか」ではなく「毎月いくらなら無理なく返せるか」から考えることです。金融機関が示す借入可能額は、あくまで審査上の上限であって、暮らしにゆとりが残る金額とは限りません。

そのうえで、総額を四つに分けて書き出してみてください。土地の代金、建物の工事費、地盤改良や給排水の引き込みといった付帯工事費、そして登記や火災保険などの諸費用です。この四つのうち、付帯工事費と諸費用は見落とされがちですが、決して小さな額ではありません。ここを最初から見込んでおくかどうかで、後半の余裕がまるで変わってきます。

もうひとつ、忘れずに残しておきたいのが手元の現金です。引っ越し費用、カーテンや照明、家具や家電。住み始めてすぐに必要になるものは意外と多く、ここまで住宅ローンに含めると窮屈になります。予期せぬ出費に備えるお金も含めて、いくら手元に残すかを先に決めておくと安心です。

北海道で家を建てる場合は、これに加えて暖房や除雪にかかる毎年の費用も一緒に見ておきたいところです。建てるときのお金と、住み続けるお金。両方を並べて初めて、その家が本当に自分たちに合っているかが見えてきます。私どもは資金対策セミナーも開いていますが、そこでいちばん時間を割くのがこの「並べて見る」作業です。

2026年の住宅ローン金利はどうなっているの?

2026年8月の【フラット35】買取型の金利は3.290%で、前月から引き上げとなりました。これは【フラット35】の集計が始まった2018年1月以降で最も高い水準です。背景には長期金利の上昇があり、2026年7月末には長期金利が2.80%前後まで上がっていました。

一方で、変動型の金利はこの月は据え置かれています。つまり、変動と長期固定の差が以前より広がっている状態です。

この状況をどう読むかは、ご家庭の考え方によって変わります。変動型は当面の返済額を抑えやすい反面、将来の上昇を自分で受け止める必要があります。長期固定は今の水準では負担が重く感じられますが、返済額が最後まで変わらないという安心があります。どちらが正しいというより、「金利が1%上がったとき、うちの家計はどうなるか」を実際に計算してみることが判断の助けになります。私どもでご相談を受けるときも、まずその数字をお見せするようにしています。

「みらいエコ住宅2026事業」で室蘭はどれくらい有利になるの?

2026年は、国の住宅省エネ支援策が「子育てグリーン住宅支援事業」からみらいエコ住宅2026事業へと切り替わりました。国土交通省・環境省・経済産業省の3省が連携した「住宅省エネ2026キャンペーン」の一環です。

私たちのような寒冷地の工務店にとって注目したいのが、前年度からの変更点として「寒冷な地域における補助額の加算」が新たに設けられたことです。北海道は地域区分1〜4に含まれる地域が多く、この加算の対象になり得ます。新築の補助額は、公表されている内容では次のように整理されています。

住宅の区分 1〜4地域 それ以外の地域 対象世帯
GX志向型住宅 125万円/戸 110万円/戸 全世帯
長期優良住宅 80万円/戸 75万円/戸 子育て・若者夫婦世帯
ZEH水準住宅 40万円/戸 35万円/戸 子育て・若者夫婦世帯

※長期優良住宅とZEH水準住宅は、古家の除却をともなう場合に加算が設けられています。※地域区分は所在地ごとに定められています。建築予定地がどの区分に当たるかは、事業の公式サイトにある地域区分検索でご確認ください。

もうひとつ大きいのは、対象世帯の考え方が広がった点です。前年度は子育て世帯・若者夫婦世帯に限られていましたが、GX志向型住宅であれば、それ以外のご世帯でも対象になり得ます。お子さんが独立されたご夫婦や、これから二人で暮らす家を建てたい方にとっては、選択肢が増えたことになります。

ただし、GX志向型住宅には断熱等性能等級6以上をはじめとする高い要件があります。等級を追いかけること自体が目的ではありませんが、室蘭の冬を考えれば、この方向の性能が暮らしに効いてくるのは確かです。

補助金の締め切りに間に合わせるには何をすればいい?

ここが今回いちばんお伝えしたいところです。交付申請の受付は2026年12月31日までとされていますが、注文住宅の新築でZEH水準住宅を選ぶ場合に限り、第2期の受付は2026年9月30日までと、他より早く締め切られます。交付申請の予約は2026年11月16日までです。

そして何より、これらはあくまで最終期限であって、予算の上限に達した時点で受付は終了します。事業の公式サイトでは予算に対する申請額の割合が毎日更新されており、2026年8月11日午前0時時点では、GX志向型住宅が49%、長期優良住宅・ZEH水準住宅が22%、リフォームが3%と公表されています。数字だけ見れば余裕があるように思えますが、前年度のGX志向型住宅は受付開始から4か月ほどで予算上限に達した経緯があります。

もうひとつ、意外と知られていないことがあります。この補助金は、お施主様が直接申請することはできません。あらかじめ登録を済ませた事業者が申請を行い、工事費への充当などの形でお客様に還元する仕組みです。ですから住宅会社を選ぶ段階で、登録の有無を確認しておくことが実務的にはとても大事になります。

なお、床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下であること、土砂災害特別警戒区域などの区域に立地しないことといった要件もあります。土地選びの段階から関わってくる話ですので、気になる土地が見つかったら早めにご相談ください。

住宅ローン減税は2026年からどう変わったの?

令和8年度税制改正により、住宅ローン減税の適用期限が5年間延長されました。入居日が令和8年1月1日から令和12年12月31日までの方が対象です。あわせて、省エネ性能の高い既存住宅について借入限度額の引き上げや、子育て世帯・若者夫婦世帯への上乗せ、控除期間の13年への拡充といった見直しも行われています。

借入限度額は住宅の省エネ性能によって段階が分かれます。ここが補助金の話とつながるところで、性能を上げる判断は補助金と減税の両方に効いてくることになります。具体的な金額や適用要件はご家庭の状況によって変わりますので、国土交通省の住宅ローン減税のページもあわせてご確認ください。

断熱性能を上げると資金計画はどう変わるの?

断熱性能を上げれば、建てるときの費用は当然増えます。ここだけを見れば「削れる場所」に見えてしまうかもしれません。

けれども室蘭の冬は長く、暖房を使う期間も本州とは比べものになりません。電気料金も灯油価格も、ここ数年は上がる方向で推移してきました。毎月の暖房費は、住んでいるかぎり毎年払い続けるお金です。30年、40年という単位で見れば、性能への投資は資金計画の「支出」ではなく「配分の見直し」に近いと私は考えています。

加えて、性能を上げることで補助金の対象になり、住宅ローン減税でも有利になる可能性があります。同じ総額でも、どこにお金を置くかで手元に残るものが変わってくるということです。

私どもは一級建築士事務所として設計から関わりますので、性能とコストのバランスをどこで取るかを、図面と数字の両方でご説明できます。「この性能にすると月々どう変わるのか」を具体的にお見せしながら、ご一緒に考えていければと思っています。

まとめ

2026年の資金計画で押さえておきたいのは、次の三つです。

ひとつめは、長期固定金利が高い水準にあること。ふたつめは、みらいエコ住宅2026事業に寒冷地への加算が設けられ、北海道にとって追い風になり得ること。みっつめは、その補助金には期限があり、予算上限に達すれば早く終わる可能性があるということです。

制度は毎年変わりますし、ご家庭ごとに最適な形も違います。数字を並べて比べてみるだけでも、進む道はずいぶん見えやすくなります。室蘭・登別・伊達で家づくりをお考えでしたら、まずは気軽にお声がけください。図面を描く前の段階から、資金の話にお付き合いします。

英建設株式会社 杉山 英司

 

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よくある質問

Q1. 資金計画は土地探しより先に始めたほうがいいですか。

先に始めることをおすすめします。総予算が決まらないまま土地を決めてしまうと、建物にかけられる金額が後から圧迫され、断熱性能など後で変更しにくい部分から削ることになりがちだからです。土地・建物・付帯工事・諸費用をひとつの表にまとめてから土地を探すと、判断がぶれにくくなります。

Q2. 補助金は自分で申請するのですか。

みらいエコ住宅2026事業では、一般消費者が直接申請することはできません。あらかじめ登録を済ませた事業者が申請手続きを行い、補助金を消費者に還元する仕組みです。依頼先が登録事業者かどうかは、事業の公式サイトの事業者検索でも確認できます。

Q3. 補助金の締め切りに間に合うか心配です。何から動けばよいですか。

まず、どの住宅区分を目指すのかを早めに決めることです。区分によって求められる性能も申請期限も異なります。交付申請の受付は予算上限に達した時点で終了するため、期限まで日数が残っていても締め切られる可能性があります。予算の消化状況は公式サイトで毎日更新されているので、確認しながら計画を立ててください。

Q4. 金利が上がっている今は、家を建てるのを待ったほうがよいですか。

一概には言えません。金利が上がる局面では待つほど返済総額が増える可能性がある一方、補助金や税制は年度ごとに内容が変わります。金利・補助金・工事費・ご家族の暮らしの都合をあわせて比べたうえで判断されるのがよいと思います。当社では資金計画のご相談も承っていますので、迷われたらお気軽にお声がけください。

Q5. 室蘭は補助金の面で有利なのですか。

みらいエコ住宅2026事業では、寒冷な地域に対する補助額の加算が新たに設けられました。北海道は地域区分1〜4に含まれる地域が多く、この加算の対象になり得ます。ただし地域区分は所在地ごとに定められているため、建築予定地がどの区分に当たるかは公式サイトの地域区分検索でご確認ください。

参考:みらいエコ住宅2026事業 公式サイト国土交通省「みらいエコ住宅2026事業について」国土交通省「住宅ローン減税」(いずれも2026年8月11日時点)

 

英建設株式会社について

北海道室蘭市中島町3-14-13/TEL 0143-83-7677

一級建築士事務所として、室蘭市・登別市・伊達市を中心に新築・リフォーム・リノベーションを手がけています(その他の地域はお問い合わせください)。

私たちの4つの強み

  • 一級建築士事務所ならではの設計力で、敷地と暮らしに合わせた家をご提案します
  • casa project加盟店として「建築家とつくる家(casa・design casa)」をお選びいただけます
  • 新築からリフォーム・リノベーションまで、住まいのことを幅広くご相談いただけます
  • 資金対策セミナーの開催など、資金計画の面からもサポートします

 

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執筆者

杉山 英司(英建設株式会社 代表取締役)

北海道室蘭市の工務店・英建設株式会社代表。一級建築士事務所として、2014年の創業以来、室蘭・登別・伊達を中心に新築住宅とリフォームを手がけています。2021年からはcasa project加盟店として「建築家とつくる家」もご提供。寒冷地の暮らしに本当に必要な性能とは何かを、日々現場で考え続けています。

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